交渉力より営業力の方が難しい。
私は個人的にこう思っています。
理由は交渉は落としどころを見つけるのに対して、営業は0から1を生み出すことだからです。
今日はそんなお話しを。
交渉の特徴
最近、私はもらい事故にあいました。
停車中の後ろからの追突で全損事故です。
100:0で私に過失はありませんが、それでも事故車の修理代約95万円に足して、加害者の任意保険会社が最低した時価額は約39万円です。
そして、その差額の56万円はどうなると思いますか?
実は、相手が車両保険の特約をつけていなかったので全く保障されません。
「修理したいならしてもいいけど、56万円は自腹で支払ってくださいね!」
これが先方の保険会社の物損担当者の主張です。
ただ、私も長いこと営業マンをやってきましたので、言いなりになって丸め込まれるつもりはありません。
もちろんゴネるつもりはありませんが、正当な主張はしっかりとしています。
今は示談交渉の最中ですが、最初の提示額の39万円が48万円にアップしました。
(交渉内容は本題から外れますので、ここでは割愛します)
さて、ここからが本題ですが、交渉というのはお互いの腹を探り合い、落としどころを見つけることを言います。もちろん、交渉決裂ということが1%も無いとは言いませんが、ほとんどの場合は話がどこかでまとまりますよね。
確かに交渉で切るどんなカードをどれだけ持っているか、また、どういう順番でカードを切るかなど、そして、交渉前の準備は大変です。
しかし、交渉は経験を積めば積むほど基本的には上達します。
(もちろん、人によって程度の差はありますが…)
営業の特徴
さて、営業はどうかと言えば、0か100なんですよね。
交渉のようにいくつかの落としどころがあるわけではありません。
あるのは契約か否決かの2つに1つです。
ですから、1ヶ月間一所懸命働いても成果ゼロがあり得るのが営業のシビアなところです。
交渉の場合はもともと取引関係など何らかの関わりがある場合が多いですが、営業の場合はほとんどが初めて会いますからね。
どの業界でも売れる営業マンが一握りなことを考えれば、簡単ではないことは容易に想像がつきますよね。
また、ビジネスでは0から1を生み出すのが一番難しいんですね。
ですから、営業力がある人間はどこに行っても食いっぱぐれはありません。
本日のまとめ
営業と交渉は対人折衝という点においては同じですが、似ているようで全く性質が違います。
ですから、私は過去に「営業力がある人間は交渉も出来るが、交渉が出来ても営業ができるとは限らない」という現実を数多く見てきました。
営業の仕事に携わっている方は、自分のビジネス人生において大変貴重な経験をしていると自覚して営業力アップに努めてください。
そうすれば、必ず道は開けます!