このBHSシリーズは、私が経営コンサルティング会社の営業マンだったときのリアルを可能な限りそのままお伝えしています。
さて、新規の営業で突然飛び込んできたアライアンス(業務提携)の話にのっかることになりましたが、問題は外注するにあたっての研修です。
これまでの営業人生のなかでマネージャーとして部下にテレアポの研修や指導をしたことはありますが、外部の会社でテレアポの研修をしたことはありません。
私は徹夜で作成した資料を持って、たった独りでアライアンス先の会社にのりこみました。
テレアポを外注するときのコツ
横浜某所。
アライアンス先の会社には2度目の訪問ですが、1度目の新規の営業のときとは違う緊張感があります。
どちらかと言うと、今回の方が緊張の度合いは高いかもしれません。
理由は、テレアポ研修を外部の会社で行うのは初めての経験だからです。
やっぱり、ドアウェーですからね。
業務提携の条件としては、こちら側にデメリットがひとつもない内容で締結したので失敗しても損害はありません。しかし、せっかく先方の社長のご厚意でアウトバンドのテレアポ部隊を使わせて頂くからには、必ず結果で恩返ししたいところです。
私は何としてもこのアライアンスを成功させるために、以下のものを用意しました。
- 歯科医院のリスト
- テレアポですすめるサービスの提案書
- テレアポマニュアル
- 業務のすすめ方について
- 業務報告書
そして、午前10時~12時の午前の部と、午後13時から14時30分までの午後の部と休憩をはさんで、1日がかりの研修をスタートさせました。
そうそう、テレアポを外注するときに気を付けなければならないことがいくつかあります。
参考にしてみてください。
- テレアポですすめるサービスを気に入ってもらう
- 出来るだけ早く結果が出るようにする
- 何度も研修で足を運ばないで済むようにする
- 報・連・相の徹底
- 業務報告や書類の書式などはこちらに合わせてもらう
さて、午前の部では、テレアポのことは取り敢えず置いておき、すすめてもらうサービスの説明に徹しました。
アポインターの方に「これはいいサービスだ!」って思ってもらえばもらうほど、アポ本数は増え、アポ質が上がりますからね。
しかし、予想はしていましたが、研修する部屋は緊張感がめちゃくちゃ漂っていたんですよね。アポインターの方にしてみれば、どこの誰だか判らない外部の営業マンの説明を聞かなければならない上に、社長が一番後ろでおっかない顔して見ているわけですから(笑
「社長同席かぁ~。いらっしゃらない方が場の雰囲気が和むんだけどな~」
こんな風に思いましたが、先方の社長にしてみれば、自分も聞いておきたいのでしょう。
ピリピリした雰囲気の中、実際に電話をかけてくれるおばさま4人を相手にテレアポ研修をスタートさせました。
結果が出やすい業態からスタートしてもらう
さて、私は一日も早く結果を出してもらうために、手始めのターゲットは歯科医院に決めました。
結果が出なければアポインターの士気が下がりますし、最悪の場合、アライアンスを中止されてしまうかもしれませんからね。ですから、もっとも高確率でアポイントが取れる歯科医院をターゲットにするがいいと思ったわけです。
先方のアポインターの力量であれば、問題なくアポが取れるという確信もありました。
※ しかし、この戦略がこのアライアンスを失敗に終わらせる原因となってしまいます
何度も研修で足を運ぶことがないようにする
そして、私が最も研修で気をつけようと注意したのが、何度も研修で足を運ぶことがないようにすることです。
私自身、研修が仕事ではありません。
何度も研修に時間を取られると、営業成績にも影響します。
また、先方にとっても何度も研修を繰り返されることがプラスではありません。
「必要とあらばすぐに飛んでいく!」という覚悟はありましたが、1回で済むなら1回で終わらせるに越したことはないと考えたのです。
ですから、報・連・相の確認や業務報告の書式やルールに至るまで、こちらのやり方に合わせてもらうことにしました。
結果的にこれは成功しました。
アライアンス中、私が先方に行かなければならない事態には1度もなりませんでしたからね。
そうそう、先方のアポインターの責任者の方が非常に有能で仕事が出来る方だったのは運が良かったです。
さて、研修終了後、1週間くらいは思ったほどアポが取れませんでしたが、2週間目くらいから信じ切れないくらいのアポが上がってくるようになりました。
「これで行き先に困ることは無くなりそうだ!」
最初はこんな感じで営業部のMさんと喜んでいたのですが、物事はそんなに単純ではありません。
このアライアンスがきっかけで、色々な問題が起こることになるとは、思ってもいませんでした…