クレームの多い営業マンとクレームがほとんど来ない営業マンがいますが、不思議なのはトップセールスほどクレームが少なく、売れない営業マンほどクレームがくる傾向があります。
その違いは、売れない営業マンは商談相手が契約の意思表示をした瞬間に安堵して気が抜けてしまうのですが、トップセールスマンは「ここからが最後の山場だ!」と契約の際に最新の注意を払うからです。
そして、クレームの多くが「契約のときに聞いていたのと違う」ですので、契約時には絶対に一手間も惜しんではいけません。
目次
契約の前に気を引き締め直そう
先ほども言いましたが、クレームの多い営業マンは「契約出来たこと」に満足したり安心してしまう傾向があります。
気持ちは解らないでもありません。
契約出来れば、厳しい上司に怒られることもありませんからね。
しかし、こんな油断をしていると、契約後に顧客からクレームが来て大変なことになってしまう可能性があります。
ですから、顧客が契約の意思を示したらこう思ってください。
「ここからが最後の山場だ!」
契約時に油断してはいけない理由
さて、では契約時に油断してはいけないのは何故なのでしょうか?
いくつか理由がありますので、簡単に説明します。
クレームのほとんどは「契約と違う!」
顧客からのクレームのほとんどが「契約と違う!」というものです。そもそも契約書というのは、顧客ともめないように契約内容を紙面に残すのが目的ですのですからね。
ニュアンス的なことも含めて、100%誤解が内容に説明するのが出来る営業マンというものです。
顧客も油断している
契約するかしないかという商談のステージが終了すると、「これで契約だ!」と思って気が抜けるのは営業マンだけではありません。
顧客もホッと一息ついているわけです。
ですから、営業マンが注意を促して契約時の説明をしなければ、顧客はしっかりと話を聞いていない可能性があるので注意が必要です。
契約トラブルが防げる一手間
では、契約トラブルを防ぐためには、具体的にどんな一手間を心掛ければいいのでしょうか。
私が実際にやっている方法をお教えします。
基本的に契約書の文言は全文読み合わせする
基本中の基本ですが、相手が法人だからといって「契約書を見ておいてください!」で済ませてはいけません。
契約書というのは、日常会話では使わないような難解な言い回しが使われていることが多いので、こちらの認識と顧客の認識にズレが生じる可能性は否定できません。
従って、基本的には全文文言を読み合わせ上で「契約内容に関してご質問や解らない点はございますでしょうか?」と質問し「大丈夫」という言質を必ず取るようにしてください。
これをしておかないと、「契約のときに説明を受けていなかった」というトラブルが起きます。
但し、 合意管轄裁判所などのもめようが無い決まり切った文言に関してはその限りではありません。
大切なところはマーカーなどで線を引く
契約トラブルのほとんどはお金関係(金額や支払など)や納期などに関することです。
ですから、あとあとトラブルになりそうな箇所に関しては、該当する文言にラインマーカーで線を引くなど「しっかりと説明しましたよ」という証拠を残しておきましょう。
これだけでも、「聞いてないよ」とか「ちゃんと説明してもらっていない」というトラブルを減らす効果があります。
本日のまとめ
今回の内容は難しいことはひとつもありません。
誰にでも今日から出来る内容ですので、契約トラブルを防ぐためにも必ず行ってください。
あと、契約書の説明をしっかりしてくれる営業マンに対して顧客は信頼を持ってくれます。
ですから、商談が成約になることが決まってホッとした気持ちになるのは解りますが、油断せず、手を抜かずに契約に臨みましょう!