価格交渉が苦手な営業マンって意外と多いんですよね。
ゴリゴリお金の話をすることに対して気が引けるんでしょう。
でも、そんなことを言っているから、いつまで経ってもトップセールスにはなれないんですよ。
価格でお客さまの言いなりになるのは本末転倒
価格交渉が苦手で、すぐに顧客の言いなりになってしまう営業マンに言いたいことがあります。
あなたは自分のやっていることが矛盾に満ち満ちていることに気が付いていますか?
本当に大切なことなので、しっかり考えてください。
「お客さまにとってこれが最高の提案になります!」
こんな感じで商談していたら、お客さまがこんなふうに言いました。
「ちょっと、予算オーバーだな~」
「ヤバい!」と思った営業マンは、お客さまの言いなりになって単価を下げた提案をします。
はい、これって本末転倒って解りますか?
さっきまで、「これが最高です!」って言ってたのに、お客さまが「高い」といったら急に提案をひっこめる…
「おいおい!さっきまでの提案は何だったん?」
ハッキリ言って、意味が判りません。
この単価を下げて提案する行為は、お客さまのことを考えているのではなく、自分が何とか売りたいための行為でしょ。
「でも、ゴリゴリ価格交渉して売り逃がしたらどうすんねん?」と思った、そこのあなた!
だったら、最初から価格面も考えた提案をしたらええんちゃうの?
支払の相談ではなく、支払方法の相談にのる
さて、そうは言っても料金説明で躊躇したり、悩んだりするお客さまは必ずいます。
また、商品単価が決まっている商品やサービスを扱っている営業マンは、そもそも単価の調整ができません。
そんな迷える営業マンたちへアドバイスがあります。
支払ではなく、支払方法の相談にのれ!です。
個人営業と法人営業の2つ事例で説明しますね。
個人営業での支払いの相談
個人営業で「ちょっとお高いですね」となったときにどうするか。
一般的には、分割払いをすすめると思います。
分割払いにも、均等払いとボーナス併用払いなどがありますので、お客さまの給与形態によって合わせてあげることも出来ますよね。
「でも、そんなことしたら利息がついてもっと高く着いちゃうじゃないですか…」
はい、本当にその通りです。
ただ、営業マンが親身になって支払方法について考えると、例えそれが金利がつく分割払いだったとしても不思議と感謝されたりするんですよね。
私が個人営業マンをしていたときは、お客さまに銀行からの借り換えを提案して、契約が決まったこともありました。(一般的に信販会社よりも、銀行の方が金利が低い)
ここまで、提案したことはありますか?
法人営業での支払いの相談
これも実際に私がコンサル会社で営業マンをしていたときの実話です。
とある企業にコンサルの提案をしたところ、成功報酬とはいえ1500万以上の支払いが発生する可能性が高いことが判明しました。
先方の社長は、提案内容には100%文句なしでコンサルを導入したいということで、トントン拍子で話がすすみ、すんなり契約になりそうだったのですが、1500万円もの現金一括払いという条件のところで完全にストップしてしまったのです。
「コンサルしてもらって資金がショートしたら話にならないしな…」
中小企業の経営者として当然の心配です。
「もう少し、安くならないの?」
先方の社長から値引きの打診がありましたが、
「申し訳ございません。お値引きは一切しておりません」
と、私が一歩も譲らないので、商談の雰囲気は一変… 破談寸前です。
ただ、このときも私は支払方法の相談にのることで、契約に漕ぎつけました。
どういうことかと言えば、先方の社長が支払いを渋っていたのは、2か月後が決算なのでキャッシュが大きく動くことに対して抵抗があったのです。決算の数字次第では、翌年の銀行からの融資に影響がありますからね。
そこで、私は決算前と決算後の2回分割の支払いの提案をしました。
決算までの2ヶ月間でコンサルに入る店舗数を制限することで、先方の会社は決算前に多額の支払が生じるリスクを避けることが出来ますし、こちらとしても、分割とはいえ決算は2か月後なので、未回収になるリスクは少ないと踏んだのです。
その結果、どうなったと思いますか?
1円の値引きにも応じていないのにも関わらず、「親身になって相談にのってくれてありがとう」と先方の社長から感謝されました。
本日のまとめ
売れる営業マンになりたければ、価格交渉に強くならなければまりません。
「お金の話はちょっと…」
こんな営業マンがトップセールスになった例は、私は1度も見たことないですからね。
堂々とお金の話ができる営業マンになりましょう!