訳もわからないまま初日から現場に出され結果はタコ(契約ゼロ)
当然といえば当然かもしれませんが、とても悔しかったのだけは覚えています。
そんな私が飛び込み営業で初オーダーを挙げたのはセオリーを逸脱したやり方だったんです!
先輩営業マンに売れるまでの流れを質問
初日の営業終了後、帰社する車の中で先輩営業マン達を質問攻めにしました。当時の私は、営業どころかビジネスマンとしての経験もありません。
そんな状態でいきなり飛び込み営業の会社で現場に出たわけです。
(無謀ですね)
1日中飛び込み続けて疲れ切った先輩たちの迷惑そうな態度に臆することなくいろいろと聞いたところ、申込みをもらうまでの大体の流れが判りました。
その流れは、こんな感じです。
1.使用前と使用後のカートリッジを見せて興味を引く
この会社の扱っている浄水器のカートリッジはスケルトンになっていて中身が見えるものでした。
最初のアプローチは、そのカートリッジの汚れを見せて興味を引くところからスタートです。
2.パンフレットや現物を見せて説明する
興味を示した場合、簡単なパンフレットや現物を見せて説明します。
(営業マンは浄水器の見本を持って営業しています)
3.蛇口の確認と申込み
浄水器が取り付け可能な蛇口かどうか確認し、申込書にサインをもらいます。
営業マンとしての初オーダー

2日目。
なんとなく申込みまでの流れが解りましたし気合十分!!
場所は東京都下の青梅市の団地でした。
「午前中はお前はここな!」
車から降ろされ飛び込み営業スタートです。
しかし、ここで大きな問題にぶち当たります。
ほとんどの家は不在、居たとしても玄関のドアが開きません。
2棟で30世帯位の小規模な団地だったので、このままではあっという間に回りきってしまいます。
全世帯の2/3位を回ったところでした。
「ごめんくださ~い!」に対して、ものすごく小さな「なんでしょうか?」の声。
声の感じからしてお婆ちゃんですごく警戒しています。
「私、こちらの担当になりました○○と申します。ごあいさつで伺いました!」
自分なりに考えたアプローチトークですが怪しすぎるんでしょうか?
ドアは空きません。
「ご用件は?」
お婆ちゃんはやはり怪しんでいます。
ここで私は常識外れな行動をととります!!
「すみません!ドアを開けて頂かなくても結構ですので、ちょっとこれを見て欲しいんですけど…」
浄水器のカートリッジをのぞき穴の見える位置に持っていきドア越しに説明を始めました。
ドアを開ける方法が判らないので開けるのを諦めて説明。
完全に苦肉の策です。
聞いているのかどうか判らないまま15分位必死に説明したていたら…
ガチャ!!
なんと、お婆ちゃんがドアを開けてくれました。
そして、すんなり申込みをもらえたのです!
これが、長い営業人生においての忘れられない初オーダーです。
私は、上手くいかないときやスランプの時は必ずこの日の事を思い出し「必死になってやっているか?」と自分自身に問いただすようにしています。
どんなにベテランになろうが、トップセールスになろうが必死さを忘れたら営業マンとして終わりですからね。
初心に戻りたければ、初オーダーを思い出すといいですよ。