
できる営業マンの手法を公開するシリーズ第2回目は「雑談(商談時のアイスブレイク編)」です。
営業マンの多くが「商談前の雑談って何を話せばいいんだろう…?」と考えたり、「アイスブレイクを心がけてるけど全然盛り上がらないんだよな~」と悩んでいます。
その証拠に、本屋には「雑談系の書籍」が数多く並んでいますからね…
もしかしたら、この記事を読んでいるあなたも雑談で頭を悩ませているかもしれません。
ただ、安心してください。
雑談なんてめっちゃ簡単ですから!
雑談が下手な営業マンやダメな雑談の例を挙げて分かりやすく解説しますので、是非この記事を読んで雑談のスペシャリストになってください!
悪い例と良い例の両方を比較することで「より理解が深まる」ので、しっかり理解して「あなたの明日からの営業活動」にお役立てください!
目次
ダメな営業マンの雑談例
まずは「自分も同じようなことをしていないかどうか」をダメな事例を見て確認しましょう!
事例1 経済ネタで雑談(法人営業編)
そうだね~
ところで、ここ最近の株価暴落の原因は何だと思う?
事例2 景気ネタで雑談(法人営業編)
事例3 雑談でご機嫌取り(法人営業編)
ご趣味がゴルフなんて素晴らしいんですね!
スコアはどのくらいなんですか!?
調子が良いと90切るときがあるよ!
悪くても100は切るかな!!
そんなこともないよ(笑)
ところで、君はゴルフはやるの?
私ですか!?
私はゴルフはやりません。ゴルフはお金がかかるので私のようなサラリーマンには出来ませんから(笑)
事例4 雑談でご機嫌取り①(個人営業編)
事例5 雑談でご機嫌取り②(個人営業編)
ダメな理由
上記の事例1~事例4は分かりやすくするために極端な失敗例にしましたが、多くの営業マンが雑談に失敗し「商談前からビハインド状態」にしてしまっています。
雑談は成功すれば「場の空気を和らげる効果」がありますが、失敗すると「場の空気を凍り付かせるリスク」もありますので、「何が悪いのか?」をしっかり読んでみてください。
事例1が悪い理由
法人営業マンで「日経新聞をはじめとした経済ニュースに目を通すこと」を日課にしている方がいますが、だからと言ってそれを雑談ネタにするのはおすすめできません。
新聞やアプリを見て得たくらいの中途半端な経済知識しかないのに、相手がめちゃくちゃ経済に精通している場合、「何だよ、この営業マンは経済のこと全然わかってないじゃん」と見透かされてマイナスイメージを持たれてしまうリスクがあるからです。
あと、考えて欲しいのは「商談前の雑談に経済ネタを出すことが成約率アップに繋がるかどうか」ということ。
あなたが証券会社の営業マンなら効果があるかもしれませんが、突っ込んだ経済ネタがその後の商談に良い影響を与える可能性は高くないはずです。
事例2が悪い理由
事例1と似ていますが、「最近の景気どうですか?」も法人営業マンが商談前の雑談ネタとして使うことが多いです。
ただ、「訪問先の会社や業界の景気が良いか悪いかは調べれば分かること」ですよね。
特に、商談相手が上場企業の場合「IRで決内容など全て開示されている」わけですから、「景気どうですか?」なんて質問は「私は全然御社のことを調べていません」と告白しているようなものです。
事例3が悪い理由
雑談を盛り上げる方法のひとつとして「褒める」という手法は確かに効果がありますが、自分が全然興味が無いことで盛り上がるのは危険です。
例えば、上記のゴルフの例では「せっかく商談相手の社長が話に乗ってきた」のに「私はゴルフはやりません」で台無しにしていますよね。
社長にしてみれば、「何だよ!ゴルフやらないんかーい!!」ですよ(笑)
「この営業マンはゴルフに全く興味ないのに、盛り上げるためにゴルフの話を持ち出したのか…」と「最悪の印象を持たれてしまう」かもしれません。
その状態で本題に入らなければならないなんて地獄ですね。
事例4が悪い理由
事例4は法人営業ではなく「訪問販売」のようなBtoCの商談のケースです。
実は…
これに関しては、私が過去に実際に失敗して肝を冷やしたことがあるんです(笑)
ほとんどの女性は「お世辞と分かっていても褒められると嬉しい」もの。
実際に若い奥さんに見えたので「若いですね!」と本心で言ったのですが、「何歳に見える?」と「まさかのクイズ形式」になってしまったんです。
「若く見えますね!」系の誉め言葉に対して「何歳に見える?」の切り返しは本当に良くあることなので覚えておいてください。
年齢が予想以上に若かった場合、私のように推測で褒めて失敗すると「めちゃくちゃ気まずい空気」になって冷や汗をかくことになりますので気をつけましょう。
事例5が悪い理由
これも事例4と同じく「訪問販売」のようなBtoCの商談のケースです。
法人営業の場合、会社のことはHP、社長や取締役などのことはHPやFacebook、TwitterなどのSNSから情報を得ることができますが、個人営業の場合は出来ません。
情報が無いので「雑談ネタに困る」という営業マンも多いと思うのですが、「子供」や「ペット」などがいた場合は「褒める」のは個人営業のセオリー中のセオリーです。
ですから「事例5」でも「赤ちゃんを褒めた」のですが、油断すると地雷を踏むことになるので注意してください。
このケースの場合、「うちの子は女の子なのに男の子に見えるのかしら… 他人から見たら可愛くないのかな…」と、商談相手の奥さんのテンションはガタ落ちです。
この状態で商談に入らなければならないのはキツいですよ…
ちなみに、「ご機嫌取り」という言葉を使ったのは、「自分が思ってもいないことや興味がないことで相手を褒めたり盛り上げようとしている事例」だからです。
「何か嫌な感じだな…」と思ったかもしれないので、敢えて使ったことを念のため断っておきますね!