「数か質か?」
営業の世界でよく言われていますよね。
結論から言えば、「数も質も両方重要」ということになります。
これはきっとみんなが解っていることだと思うのですが、その割には「両方追求している営業マン」って意外と少ないですよね。
そこで、敢えてどちらが重要かという目線で考えてみましょう。
質を求める理由
最近の傾向として、「最初から質(効率)を求める」という傾向があります。
しょうがないことかもしれません。
「訪問しないで○○」とか「インバウンドマーケティング」「WEB集客」など、昨今のビジネスの世界では「質」ばかりが注目されていますからね。
それに、携帯電話やPCが身の回りにあるような便利な世の中ですから、若い世代になればなるほど「効率を求める」のは当たり前のことだと思います。
しかし、新人にはどうしても数が必要な理由があることも知っておいてください!
新人営業には数が必要
「人は経験したことがなければ、本当には理解できない」
「何故数が重要なのですか?」の答えはこれです。
営業というのは一見単純な仕事のように思えるかもしれません。
DM(ダイレクトメール)を発送して、アポを取って、デモ(商談)を打って、契約を締結する。その後、顧客フォローや紹介をもらうetc
仕事の流れを説明したらこれで終わってしまいます。
しかし、営業の仕事は「対人折衝」であり「交渉」です!
毎日数字を追いかけるだけの単純な仕事に見えますが1回たりとも同じケースはありません。
例えば、商談相手だけ考えても、
「社長」「役員」「社員」「男性」「女性」「年配者」「団塊世代」etc
「上場企業」「大企業(オーナー社長)」「中小企業」「個人事業主」etc
「飲食店」「アパレル」「美容院」「スクール」「病院」「商社」etc
キリがないのでやめますが、本当に沢山のパターンがあります。
それに、「品質重視」な人もいれば「価格重視」な人もいますし、「信用第一」な企業もあれば「ベンチャーOK」の企業もあります。
また、「1対1」の商談もあれば「1対3」だったり、「プレゼン形式」で大人数相手に話すこともあるでしょう。場合によっては「時間がないから」と言われ短時間で終わらせなければならなかったり、「強烈な値引き交渉」を受けるときだってあります。
最初から質を重要視して数を怠ると経験が積めませんので、いつまで立っても経験不足の営業マンから抜け出せなくなってしまいます。
野球に例えれば、「ろくに打席に立ったこともないバッターが「1発で決めてやる」とホームランを狙っている」のと同じことです。
これじゃあ、打てません。
古参営業マンは質の追求をすべき
では、数を極めればいいのでしょうか!?
これに関する答えは「キャリアによる」になります。
というのは、実績がいい営業マンは遅かれ早かれマネージャーになります。
ほとんどの場合が最初は「プレイングマネージャー」というケースが多いでしょう。
そうなると、自分の数字を上げる以外にチームや部下のために時間を使わなければなりません。
部下の商談に同行したり、新人研修の講師を担当したり…
もうわかりますよね。
この状態で今まで通りの数字を上げようと思ったら「質(効率)を上げる」以外に方法はないのです。
数ばかりを追求してきた営業マンの中は「自分の数字にもならない部下育成なんてやってられるかよ」と追い込まれることになります。
本日のまとめ
最初は「数>質」だが、徐々に質の割合を増やす!
とても重要ですので覚えておいてください。
そして忘れてはいけないことは、どんなにキャリアアップしても「ある程度の数を確保する必要がある」ということです。
営業に限らずビジネスの世界では答えは現場にあります。
実績十分で指導力があっても、数カ月も現場から離れていたら部下に対して的確なアドバイスは出来ません。
あと、部下を持つマネージャーに気をつけて欲しいのは、部下の「数と質のバランス」を考えてあげるということです。
部下を見ていると「自分もこういう時あったな〜」と思う時ありませんか?
マネージャーであるあなたは一度通った道ですから、部下のキャリアや実力を考えて適切なバランスを取ってあげてください。
間違えても「数ばかりを押し付けるマネージャー」になってはいけません。
逆に「上司やマネージャーの言うことに納得がいかない」という場合のアドバイスもしますね。
その方法とは「上司やマネージャーに現場の同行をお願いする」ということです。
答えは現場にありますので、あなたが色々と説明するよりも現場に連れて行った方がずっと早いですよ。
営業ビズには、営業の心得に関する記事が沢山あります。
売れる営業マンになるために営業テクニックは必要ですが、営業マンとしての心構えも大切ですので他の記事も参考にしてみてください!