私が経営コンサル営業マン時代に実際に経験した実話を出来る限りリアルにお届けてしている法人営業物語。
30分もらえるはずのプレゼン時間が10分になってしまい、本当に簡単な説明と名刺交換だけで終わってしまったプレゼンの後、契約は取れたんです。
しかし、こちらからお断りしてお客さまをがっかりさせてしまうことになってしまったんです・・・
今回は何故そのようなことになってしまったのかについてお送りします。
プレゼン後の個別訪問スタート
プレゼンがあっけなく終わり、その日の午後は他に予定がなかったので帰社すると、「どうでしたか?」「いけそうですか?」と社員全員がニッコニコで質問してきました。
「うわ!きっついな~(汗 正直に話すべきなんだろうか・・・」
一瞬そう思いましたが、下手に誤魔化して期待させても申し訳ないので、「10分だけのお寒いプレゼンでした」と言うと、あっという間に散っていきましたが(笑
期待が大きかっただけにがっかりさせてしまったのでしょう。
ただ、たとえ10分でほとんど何もできなかったとはいえ、名刺交換をしたので数十社の社長に連絡を入れることはできます。
「こういう状況からでも、糸口を見出してやる!」
一週間後
名古屋に主張の予定があったので、マツキヨグループの会議に参加していた愛知県のドラッグストアに連絡を入れたところ、「あ~、あのときの!」と覚えていてくださって、何本かすんなりアポが取れました。
「意外といけるんじゃね!?」
その予感は的中し、1社目から即決で契約して頂けたんです。
「よっしゃ!これを足がかりにドラッグストア業界を攻略してやる!!」
もうテンション爆上がりですよ(笑
さて、その日の訪問予定を全て終え、宿泊先のビジネスホテルで雑務をしていると会社から電話が入ったんです。
「白井さん!一旦マツキヨグループの会社へのアプローチをストップしてもらっていいですか?」
実は、私が知らないところでトラブルが発生していたんです・・・
マツキヨグループから手を引け!と紹介者が激怒
そのトラブルの内容ですが、今回マツキヨグループのプレゼンの機会を作ってくださった社長が、「マツキヨグループから手を引け!」と激怒しているとのこと。
訳分からないですよね。
私も最初に聞いたときは訳が分かりませんでした。
紹介者本人が手のひらを返したように「手を引け!」となった理由はこうだったんです。
私が扱っていたのは完全成功報酬のコンサル業務だったのでお客さまのリスクはゼロなのですが、その代わり業務に入る前の事前調査で全く経費が削減できる可能性がない場合は、こちらからお断りするという契約内容だったんですね。
ですから、オフィスや店舗が1箇所しかないような会社の場合は、「事前調査の結果、今回はコンサル業務に入ることができません」ということもあるのですが、5店舗くらいあると1・2店舗はお断りしても、3・4店舗はコンサルに入れるわけです。
ところが、マツキヨグループの会議でのプレゼンの機会を作ってくださった社長の会社は、5店舗どころではない店舗を展開してたのですが、全店舗コンサルに入れないという結果になってしまったんですよ。
それで、完全にへそを曲げてしまったみたいなんです。
期待していたのに「お断り」と言われてガッカリする気持ちは分からなくもないですが、商談の際に「事前調査で経費削減の可能性がない場合はお断りさせて頂きます!」とハッキリ言っています。
私は納得できなかったので電話をしたのですが、その社長は人が変わったようになってしまっていて「とにかく手を引け」の1点張りでした。
そして、社内でミーティングをした結果、「今回はマツキヨグループから手を引く」という結果になってしまったんです。
法人営業の世界は狭いですからね。
悪い噂が広まったら大変。
ゼロから数年間コツコツ結果を出すことで積み上げてきた信用を失うようなリスクを犯すわけにはいかないという判断をしたわけです。
なんだかんだ言っても、最初にきっかけを作ってくださった義理があるので、私も納得しました。
お断りの電話を入れたらとんでもないことに!?
会社の方針としてストップになったのであればしょうがありません。
私は、既に契約してくれた会社の社長に電話して謝罪したり、訪問予定のアポになっている会社にアポキャンの連絡入れました。
契約してくれた社長は「え、何で!?」と驚かれていましたし、アポキャンした会社の社長からは「じゃあ、次はいつ来れる?」と言われ心が痛みました。
そんな中、1社だけ「いやいや、取り敢えず話聞きたいから来て!」と言い張って聞いてくれない会社があったんです。
その会社は中部地方の交通の便が悪いところにあるので、訪問すれば1日がかり。
でも、こうなった以上しょうがありません。
私は謝罪のためだけに自腹で新幹線代を払って訪問することに決めました!
さて、その訪問で何が起こったのでしょうか・・・
この続きは次回お送りします。