「組織における理想のリーダー像ってどんな感じなんだろう?」とか「理想のリーダーになるためには何をすればいいんだ?」という方に送りたい言葉があります。
上に立つな!前に立て!
非常にシンプルな言葉ですが、この中に営業組織において必要とされる理想のリーダーの答えが全て詰まっているんですよ。
どういうことか解説しますね!
営業リーダーは上に立ってはいけない
あなが営業組織の経営者であれば上に立つべきだと思います。
しかし、営業リーダーは上に立ってはいけません。
私は数多くの営業リーダーを見てきましたが、経営者でもないのに他の営業マンより上に立っているようなタイプが本当に多かった。
営業成績がいい営業マンは、役職者でなくても発言権や影響力が強く周りからも一目置かれますので、自分でも気が付かないうちに「俺は周りの営業マンたちとは違う!」みたいな勘違いが生まれやすいんですよね。
その上、営業チームを任されたりすると、「俺はリーダーだ!」って偉くなられた気分になっちゃう(笑
しかし、私が知る限りでは、天上人のように神格化された営業リーダーであればあるほど、その他大勢の営業マンとの間には大きな溝が存在し、チームとして機能していないということが多いんです。
ですから、営業組織のリーダーになったくらいで、「俺は偉いんだ!」と上に立つのはやめましょう。
理想の営業リーダーは前に立つ人
ここからは理想の営業リーダーについてお話しますが、前に立つ人を「周りの営業マンを押しのけて前に前に出る人」や「とにかく前に出て目立つことで美味しい話は全て持っていってしまう人」と勘違いしないでください。
私が言う前に立つ人は、「先陣を切る人」であり、「矢面に立つ人」であり、「背中で語る人」です!
この3つは理想の営業リーダーの3要素ですので、それぞれ解説しますね。
先陣を切る人
先陣を切るには、「物事を一番先に行う」とか「最初に切り込んで他の者を後に続かせる」という意味があります。
営業マンとして頭角を表してリーダーになるような人は、「誰に言われなくてもやる」「誰もやらなくてもやる」とか「道なき道を切り開く」ようなことが出来ますが、ほとんどの営業マンはそれができません。
多くの営業マンは、「誰かに言われたからやる」「周りがやっているから自分もやる」「誰かの後についていく」というレベルなんですね。
営業リーダーが「お前らやれよ!」と上から発破をかけたところで、周りにやる人間がいなければ動かないんです。
ですから、あながが理想の営業リーダーになりたいのであれば、周りの営業マンと同じ土俵で先人を切ってやり続ける必要があると覚えておいてください!
矢面に立つ人
矢面に立つには、読んで時の如く「攻撃を受ける立場に立つ」という意味があります。
部下では収まりがつかないトラブルやクレームが発生したときに「何やってんだ!」と怒鳴りちらすだけとか、チームの業績が悪い原因を部下のせいにするようなリーダーって沢山いますよね。
そういうリーダーのもとでは部下は育ちませんし、チームの業績も上がりません。
覚えておいて欲しいのですが、令和の時代に「何クソ根性を持った人」なんて滅多にいないんですよ。
でも、営業の世界ではトラブルやクレームは一定確率で発生しますし、社内でも数字に対する追求を常にされるじゃないですか。
そういうときに、自分を守ってくれる存在がいなければ、次から次へと辞めていくだけです。
ですから、あなたが理想のリーダーになりたければ、矢面に立って何があっても部下を守ると決心してください!
背中で語る人
部下の多くは上司の言葉なんて聞いていません。
部下が見ているのは上司の背中(行動)です。
「俺は偉いんだ!」と上から目線で上司っぽいこと言っても部下は全てお見通し!
ましてや信頼していない上司の言葉なんて、部下にとって何の意味もありません。
そうそう。
以前、私が努めていた営業会社でめちゃくちゃカッコいい背中を見せたリーダーがいたのでご紹介します。
大阪本社の学習教材販売会社が東京に初めて支店を出したときのマネージャーのYさん。
前職では200名近くの部下のマネージメントをしていた優秀なビジネスマンで、初めて東京に出す支店のリーダーに大抜擢されました。
しかし、大阪から連れてきた古参営業マンの成績が振るわず、営業所は閉鎖になるくらいまで業績悪化してしまったんです。
私はその東京支店でで入社初月からトップの数字を上げていたのですが、ひとりで営業所の経費全てを賄えるほどの数字ではなかったんですね。
「人材が育つまでまだまだ時間がかかる。ただ、今の感じだと人が育つまで支店がもたないけど、Yさんはどうするつもりなんだろう・・・」
もちろん、Yさんも業績改善のためにいろいろとやっていました。
ただ、あまりに上手く行かないので、現場の営業マンからはYさんのマネージメントに不満が出るようになってしまったんです。
「あのマネージャー偉そうに言ってるけど、大阪と東京じゃマーケットがぜんぜん違うんだよ!」
そんな中、Yさんはどうしたか。
なんと自分も現場に出たんですよ。
そして、現場に出てからもらったアポを次々と連続全デモ全即決をしてみせたんです!
しかも全て高単価!!
「やるなぁ~!」
カッコよすぎてめちゃくちゃ痺れましたね(笑
それがきっかけで現場の営業マンたちの不平不満が無くなり、その支店の業績は徐々に改善していきました。
この話からも分かる通り、現場の営業マンたちは先人の活躍なんて知ったこっちゃないんです。
営業リーダーになるような人は、これまでの実績が認められたから抜擢されるわけですが、部下が見ているのは今現在のあなたの行動なんですよ。
ですから、リーダーたるもの、誰よりも熱く、誰よりも本気で、誰よりも働く姿を見せる必要があるんです!
そんな背中を見せれば、自然と部下は育っていくものですよ!
まとめ
営業組織の理想のリーダーは、上に立たつ人ではなく前に立つ人だというお話をさせて頂きました。
良ければコメント欄にこの記事の感想や、理想の尊敬するリーダーのことなどを書き込んで教えて下さい!