
売れる営業マンと売れない営業マンの大きな違いに「商談相手の意図に沿っているか」というのがあります。
いきなり商品説明をはじめるなんて話になりませんが、「まずは、自分を知ってもらおう!」と丁寧に自己紹介をするのも商談相手によっては意図に沿っていないと気がついていますでしょうか?
多くの営業マンが商談相手の意図に沿わない商談をしていますので、どういうケースがあるのかを事例をあげて解説します。
商談相手が営業マンに会う意図って何ですか?
質問があります!
商談相手が営業マンに会う意図って何ですか?
非常に大切なことなので、真剣に考えてみてください。
この質問をする理由は、こんな勘違いをしている営業マンが多いからです。
- 商品の良さを分かってもらえれば売れる
- まずは、自分が何者かを知ってもらおう
- お客さまから信頼を得よう
- とにかくお客さまの話を聞くに徹しよう
「え?これのどこが悪いの?」と思った営業マンのあなた!
今から勘違い営業マンの事例をあげますから、商談相手の意図とは何かを考えて読みすすめてください。
勘違い1 : 会社案内・自己紹介を頑張る営業マン
世間話で自己紹介を必要以上に頑張る営業マンや、商談のはじめに「当社は一部上場企業でございまして・・・」のように長々会社説明をはじめる営業マンがいます。
もちろん、子供の話をされたら「へえ、可愛いざかりの子供がいるんだな~」と思いますし、会社案内を聞けば「ふーん、けっこう大きい会社だったのか」くらいは思いますが、正直言ってそれ以上でもそれ以下でもありません。
別に営業マンの身の上話を聞くために貴重な時間を割いて会うわけではありませんし、会社のことはHPやネット検索、会社四季報でも見れば聞かなくても分かることですからね。
勘違い2 : 1から10まで商品説明をする
新人営業マンや真面目な営業マンに多いのですが、めちゃくちゃ丁寧に商品やサービスの説明をする営業マンっていますよね。
私は自分が営業マンなので、できる限り営業マンの話を黙って聞くようにしていますが、「さすがに眠くなってきたな・・・」と眠気との戦いになることもあります。
困ったことに、商品説明は商談の大切なステージだと信じ込んでいる営業マンも多いので、お客様の意図に沿っていなくても気がつかない営業マンが多いんです。
勘違い3 : お客さまに必要以上に話させようとする
「おしゃべり営業マンはダメ!」とか「とにかくお客さまの話に耳を傾けよう」のようにあちこちで言われている影響って大きいですよね。
特に私のようにサッサと説明してもらいたいせっかちなタイプは、「こっちの話はいいから、結論から話してくれないかな」とストレスを感じるんですよね。
あと、ヒアリングをする営業マンって多いですけど、「初めて会った営業マンに、何でそこまで答えなきゃならないの?」と抵抗を感じる商談相手も多いと思いますよ。
お客さまに話させて聞くに徹すればいい商談というわけではありません。
そろそろ商談相手が営業マンと会う意図が分かってきましたか?
答えを聞けば「あ、そんなことか!」と思うかもしれませんが、自分で考えることが大切です!
自分なりの答えを出してから読みすすめましょう。
商談相手が営業マンと会う意図は1つしかない
さて、自分なりの答えは出ましたでしょうか。
思いつかない方のために、ヒントを差し上げます。
「保険の話を聞きに行く人は、保険の話が聞きたいのでしょうか?」
それでは答えです。
わざわざ営業マンに会う商談相手の意図は、「自分にとってメリットのある話を聞きたい」です。
これ以外にありません。
保険自体の話を聞きたくてしょうがないのは保険マニアだけです(笑
商談相手の意図に合わせるには営業マンはどうすべきか
商談相手の意図が分かったところで、商談相手の意図に合わせる方法をお教えします!
難しいことはひとつもありません。
商談の冒頭に、「今日はあなたにとってメリットになるお話を持ってこれました!」と明確に打ち出すだけです。
以前、私が家賃削減のコンサルティング営業をしているときに、こんなことがありました。
その会社では、無料診断を希望された方には、地代や家賃がどれくらい減額になる可能性があるかをまとめた調査書を持って訪問するようにしていました。
新人営業マンに同行した日のこと。
基本的に新人営業マンに商談させて、私はどうしようもないときだけフォローするつもりだったのですが、いきなりアクシデントがおきました。
その新人営業マンが永遠と世間話をし続けているんですよ。
商談相手がちょっと気難しそうだったので、新人営業マンなりに「少しでも距離を縮めたい」と頑張っているのは分かったのですが、それにしてもどうでもいい話が長い(汗
やっと世間話が終わったかと思ったら、今度は会社説明をはじめるじゃないですか・・・
全然、商談相手の意図が分かってないんです。
無料診断を希望された相手ですよ。
診断結果を知りたいに決まってるじゃないですか。
「診断の結果家賃削減の可能性がない」とか「1万円しか下がらない」とかであれば、忙しい中営業マンの話を聞き続けるのは無駄ですからね。
明らかに商談相手の顔が曇ってしまって新人営業マンの手に負えない空気になってしまったので、「すみません、診断結果を私がご説明させて頂きますね!」と割って入ったのですが、家賃が下がる(メリットがある)と分かったら見る見る曇っていた商談相手の顔が晴れやかになりましたよ(笑
商談では冒頭で相手にメリットがあることを明確に打ち出す!
これだけで、商談相手の食いつきが全然かわってくるからやってみてください。