営業会社って「来るものは拒まず、去る者は追わず」みたいなところが多いですよね。
しかし、そのやり方では求人募集にかける広告費や、研修の手間ばかりが増えて非効率になる事間違いなしです。
では、どうすればいいのでしょうか!?
私が新人営業マンに最初に教えること
私は、営業マネージャとして数えきれない人数の新人営業マンの研修をした経験があります。
そして、所属していた会社はリクルートのような有名会社ではなく、無名の会社やベンチャー企業だったので研修には本当に気を使いました。
有名会社であれば優秀な人材がくるかもしれませんが、私が勤めていた会社にはそのような人材は集まりません。
従って、放っておけば勝手に育つということはないんですね。
そして、所属していた会社のほとんどが「完全歩合給」の会社でしたので、売り上げが無ければ収入ゼロということになります。
こんな環境ですから、しっかり研修しておかないと、あっという間に消えて行ってしまいます。
では、そのような状況で何をどうやって研修していたと思いますか?
「完全歩合で稼げないと辞めちゃうだろうから、いち早く、商品やサービス、営業トークなどを教えるんじゃないですか?」
そう思う人も多いかもそれませんが、残念ながら不正解です。
まず、最初にやらなければいけないことは社会人としての心得です。
そして、これは新卒のような若い人だけでなく、中途採用で入ってきた新人に対しても全て行います。
「えっ!?そんな事やらなくても判っているんじゃないですか?」と思う方もいるかもしれませんが、そんな事はありません。
営業の仕事というのは、結果が数字でこれ以上なくハッキリ出てしまいます。
たまたま数字が上がっただけで、調子にのってしまったり、数字が出ない時に、会社や商品・サービス、上司など周りのせいにしたり…
何も教育しないと、こういう人って意外と多いものです。
ですから、商品やサービス、営業トークなどを教える前に「社会人としての心得」を教える必要があるのです。
新人営業マンに受け入れ態勢があるうちに教育を
また、これには違う理由もあります。
ほとんどの人は大人になるとなかなか変わることが出来ません。
しかし、新しい会社に入社したばかりの時は「この会社で頑張ろう」と少なからず思っているものです。
ですから、その入社したての受け入れ態勢のある時に、しっかりと教育することが重要なのです。
では、具体的に何を教育していたかというと極端に言えば1点だけ!
「自己否定」です。
「あなたがもし優秀で、仕事がバリバリできて社会から必要とされる人であれば、うちのようなベンチャー会社に入社してくる事はない!」
「今までの仕事人生が上手く行かなかったのは誰のせいでもなく、あなた自身に問題がある!」
「今日を最後に、愚痴や言い訳人生とおさらばしなさい!」
かなり、耳の痛い内容ですが一番最初に新人社員と真剣勝負するのです。
あと、あるとすれば「大義名分」ですかね。
人はお金だけで動くわけではありません。
誰でも「何かに貢献したい」という気持ちはあるものです。
ですから、入社したてのフレッシュな時期に「うちの会社は、○○○○というビジョンを掲げて活動しています!」と、経営理念や会社の存在意義などを刷り込んでおくわけです。
ただ、業績をあげて稼ぐだけの営業会社と、しっかりとした大義名分がある営業会社とでは社員のモチベーションは全然違ってきますから。
最後に
研修する人は、会社の社長や愛社精神のあるトップ営業マンなどが適任です。
新人研修とは新人に対する「営業」なんです。
営業力の無い人が研修を担当しても何の意味もありません。
研修する側も受ける側もお互いにとって不幸ですから、研修を担当する人は、十分に気を付けて決めるようにしてください。
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