この訪問販売物語は、私の20年近い営業人生を振り返って現場のリアルを書いた物語です。
今回は、先輩社員から聞いたゾッとした話です。
ビジネスにおいてタイミングが重要と気が付かされた話
私は、白樺から霧ヶ峰、美ヶ原までの「ビーナスライン」という道路沿いの地域を担当していましたが、白樺湖だけは先輩社員が担当していました。
白樺湖周辺はそんなに広いエリアではありませんが、湖畔には有名ホテルが立ち並び、大きな数字が上がる地域だったので、専属の営業マンが毎日通っていたんですね。
私の地域は、週に1回で間に合う売店が多かったので、隣接している白樺湖の担当営業マン(先輩社員)のヘルプに週に2回ほど行ってたんです。
その当時はハーブやポプリ商品が出始めた頃で、○万円するような大きなリースから、数百円のポプリの詰め合わせまで、飛ぶように売れていました。
私は、ハーブやポプリに全く興味がなかったので、カモミールがどうのこうの言われても全くわかりませんし、覚えよともしませんでしたが…
それに、リースやドライフラワーはとても壊れやすく、丁寧に扱わなければならないので、面倒臭かったんですよね(笑
もしかしたら、それで毛嫌いしているだけだったのかもしれません。
それにしてもハーブ商品はよく売れます。単価が高いものも沢山ありますし、飾ると綺麗なので売店からの評判も上々でした。
そんな中、超有名ホテルから「ハーブ商品を大々的に売りたい」という依頼がきて、信じられないような広大なスペースに什器を入れてセッティングする事になったんです。
「ハーブ商品だけでこんなに種類があったんだ!」と社員の私が驚くほどの見事な品揃え。
私が先輩社員に「凄いですね!これでまた売り上げがあがりますね!」と言ったら先輩社員から思わぬ一言が返ってきました。
「でもさ、ハーブ商品って、つい1・2年前まで全く売れなかったんだって。噂によると、ちょっと前にハーブ商品で勝負かけた社長がいたんだけど、売れずに在庫抱えて倒産したらしいよ」
ビジネスの世界では、あり得る話だと思いますが、その頃の私は、営業マンとして目の前の物を売ることしか考えていなかったので、その話を聞いてビックリしました。
「今はこんな売れてるのに・・・ビジネスってタイミングがあるんだな。」
はずかしながら、始めてそんなことに気がついた瞬間でした。
余談
ちなみに超爆発していた商品があったのでご紹介します。
瓶に入った車の芳香剤ってあるじゃないですか?
あのラベンダーバージョンで「ラベンダー婦人」っていう紫の液体が見える芳香剤がバカ売れしていました。
上代は1200円ですので、結構単価も高いにも関わらず、団体のバスとかがくると、おばちゃんが1人3〜5個くらい買って行くんですよね!
たま〜に、髪の毛を紫に染めちゃってるおばちゃんっていますよね(笑
ご年配の方にとって「紫色」というのは特別な色なのかもしれません。(他の商品でも紫色のものは売れてましたからね)
これから高齢化社会で、ご年配の方が増えますので、全アイテム紫色のショップを巣鴨とかに出したら儲かるんじゃないかなぁ〜。
すみません。
最後は話が飛びましたが、そのくらい恐ろしい勢いで紫色の商品が売れていましたので、思わずお伝えしちゃいました。