100万円超の教材を即決で売る!
あなたは信じられますか?でも、教材販売会社の売れる営業マン達は、涼しい顔で当たり前のように売って来るんですよね。
今日は、その秘密やテクニックについてお教えします。
この訪問販売物語のシリーズは、営業マンのみなさんの参考になればと、私の過去20年間の営業人生(BtoCのとき)を出来るだけリアルに振り返った物語です。
教材会社で自アポオーダーをあげ、初めての社アポも成約した私は、「やっとスタートラインに立てたな」と少しだけホッとしました。
しかし、私の目標はあくまで「月収100万円超」です。
そこで、どのくらいの単価のオーダーを月に何本あげれば月収100万円を稼げるのかについて真剣に考えてみました。
平均商品単価100万円超が月収100万円のカギ

オフィスの所長デスクの後ろの壁には、営業所に所属している営業マンの実績表がデカデカと張り出されています。(営業会社ではあるあるですよね)
社アポで成約した時のマージンが販売価格の10%、自アポで成約するとマージンは販売価格の20%に跳ね上がります。
私の場合、新人営業マンですからアポが回ってくる順番は常に最下位。それに、自アポを取ってアピールしなければ、アポが回ってこない可能性もあります。
ですから、毎月1本目のオーダーは自アポをあげて、その後は社アポを中心に時間のある限り自アポオーダーも狙うという作戦で行くことにしました。
但し、問題は単価です。
例えば社アポの場合、単価100万円であれば1契約で10万円の報酬になりますが、50万円の場合は5万円になってしまいます。
前者であれば月収100万円に必要な成約数は10本ですが、後者の場合は20本もの成約数が必要なってしまうわけです。
新人営業マンの私には、所謂「クソアポ」(野球でいう消化試合的のような感じ)が回ってくることも考えると、毎月コンスタントに20本の契約を取るのは難易度が高いと言わざるを得ません。
そこで、過去の日報などをひっくり返し、営業所の営業マンの平均単価を算出したところ約100万円だということが分かったので、そこに照準を合わせることにしました。
これなら、月収100万円の内訳が「自アポ1本で20万円、残りの80万円は8契約で達成」となり、かなり現実的になりました!
高単価のカギは料金説明にあった
ただ、新人営業マンの私でも、単価100万円もの商品を即決し続けるのが簡単ではないことくらいは分かります。ですから、作戦が決まったら次は「どうやって高単価を維持するか」を考えました。幸いにも、私が所属している営業所は常に全国で5本指に入る業績を上げ続けていますし、その中には伝説の営業マンもいます。
ですから、私は先輩方に教えを請いましたが、職人気質というか一匹狼タイプというか、全然教えてくれません(笑
ただ、私の中には料金説明に秘密があると見当はついていました。
というのは、会社が用意してくれたアプローチブックの中に、軽く100通りを超えるパターンの料金表が入っているからです。(小学生コース・中学生コース、ビデオ学習有り・無し、私立受験コース、教科数など内容が多岐に渡るため)
有名な販売手法に「松竹梅」の3つの価格を提示し、真ん中の竹を選択させるというものがありますが、3種類どころか100種類を超えているわけです。
「この料金表を普通に見せたら、お客さんを混乱させるだけだ… じゃあ、どうやって?」
そこで、唯一面倒見のいいおばちゃん営業マンに、強引に同行をお願いしたところ「本当は同行は嫌いなんだけど、1回だけならいいわよ!」とOKを取り付けました。
秘密は「決めつけ」「上から」だった
同行の目的は「高単価で売るコツ」を盗むことですが、1商談に2時間くらいはかかりますので、黙って後ろで見ているだけというもの辛いものです。さて、商品説明から塾比較と進み、いよいよ料金説明というときに、同行させてくれたおばちゃん営業マンは次のように言いました。
「そうね~、お母さんのお話を考慮すると、このコースが一番いいと思うわよ!」
提示したコースは、何と150万円超の単価です。
「うわ!いきなり150万の単価のコース見せて大丈夫かよ…」と心の中で思いましたが、勧められているお母さんは真剣に悩んでいます。
「意外とこんな感じなのか?それとも今回の商談だから?」
こう思った私は、商談が終わったあとに質問したら、こんな答えが返ってきました。
「いい!?私たちは勉強のプロとしてお客さんところに行ってるの。だから、少々高くても『これがベストだ』というコースをこっちで決めて勧めてるのよ」
更に続きます。
「あとは、料金は上から見せること。安い料金を見せて少しずつ単価アップする方法もあるけど、教材の場合は向かないと思うわ。自動車のオプションとかならいいと思うけどね!」
さすがです。
見た目は本当にどこにでもいるおばちゃんですが、売っている営業マンの言うことは説得力がありました。
そして、私もこのおばちゃん営業マンのやり方をそのまま真似ることにしました。
回りくどいことが大嫌いなので、下から単価アップを狙うよりも、一発提示の方が自分としてもストレスなく商談ができると思ったからです。
この記事で学べる営業のコツ
この記事を商品単価をアップさせるヒントにしてください。以下に商品単価アップの心得をまとめておきますね!
- 自分の金銭・経済感覚を持ち込むな
- お客さんの住居や身なりで経済力を判断するな
- 高くてもお客さまにとってベストなものをすすめろ
- 料金を見せたときに「安い!」と思われるような商談をしろ
- 高い・安いの判断は相対的なもの
- 「このコースがベストです!」と決めてあげよう
- 商品単価は商談に付けられた値段だ
- 遠慮がちに金額を言うな
お客さまのベストであれば、低単価で契約すべきです。