「フォローはしません!」
私は、営業マンから必要以上に特別扱いされたいお客さまに対しては、このように言うようにしています。
もちろん「アフターフォローが不可欠」な商品やサービスも存在しますので一概には言えませんが、「なんでもします!」的な調子のいいことは絶対に言わないようにするべきです。
理由は「フォローに追われて新規開拓に使う時間が減る」という営業マン側の事情もありますが、顧客満足度を上げることが出来るという理由もあるからです。
イケメン・美人ほどマイナス評価されやすい法則
分かりやすい例をあげますね。
「イケメン(美人)はいいよな~。モテモテで恋愛では苦労ないだろうし、ビジネスにおいても見た目がいいのは絶対プラスだもんな!」
こんなことを考えたことはありませんか?
私はあります(笑
確かに、見た目がいいというのはアドバンテージですが、その一方で「評価されるときはマイナスになる可能性が高い」という一面もあるんですね。
例えば、あなたが女性だとします。
そして、女性であれば嫌いな人はいない感じの清潔感のあるさわやかイケメンとデートすることになりました。
「どんなところに連れて行ってくれるのかしら?」
デート前から期待度は最高潮。
でも、実際にデートしてみたら、以下のような感じだったらどうですか?
- 近くでよく見たら、髭の剃り残しがあったり、鼻毛が出ている
- 服装センスがありえないレベルで最悪
- 会話がない・話がつまらない・自慢話のオンパレード
- 街ですれ違う美人やかわいい子をチラチラみている
- 食べ方が汚い
- 店員さんなど、他人に対する態度が横柄
- 常にスマホばっかりいじっている
デート前の期待が高ければ高いほどがっかりしてしまいますよね。
だから、私は「イケメンや美人って、常にかっこいい自分でいなければならないから大変だな~」とすら思います。
まぁ、人生で一度くらいは、そんな風に思ってみたい気もしますが(笑
フォロー売りする女性営業マン
私は若いころ教材販売の営業会社で営業マンをしていたことがあります。
教材の一番の意義は「自分で勉強する」ということなのですが、役務付き教材だったので「何かあればフォローしますから!」といって売る営業マンが後を絶ちませんした。
そんな営業マンの中に、常に営業所でトップの数字を上げ続けている女性営業マンがいました。この彼女のフォロー売りが本当に酷かったんです。
彼女の話は「なんでも至れる尽くせり」という感じで、役務付き教材というよりは「学習塾」のようなイメージになってしまうのですから。
そこには「何が何でも売りたい!」という気持ちがあったことは間違いありません。ただ、その一方で、もともとカウンセラーをやっていたくらいですから、親切心というか、「私はお客様のフォローをとことんする!」という優しさもあったと思います。
実際、教材を購入した生徒をオフィスに呼んで、フォローしたりしていましたからね。
でも、教材を売れば売るほどフォロー数も比例して増え続けるので、彼女のテレアポや商談は激減。それだけでなく、一人に対するフォロー時間も減らさざるを得なくなってしまったのです。
それでも、何とか数字を維持しながら回していたのは凄いと思いますが…
フォローするといえば、フォローは当然になってしまう
上記の女性営業マンがお客さまから少しも感謝されていなかったとは言いません。しかし、「フォローしますよ!」といってオーダーにしているので、「フォローをしてもらって当然」と思っているお客さまも多かったと思います。
そんな状況を見て、私は「もったいないな…」と思っていました。
もう少し営業力をあげて「フォローします!」を封印してオーダーにすれば、フォローしたときの顧客満足度はとんでもないことになっていたでしょうから。
これは教材という商品の例ですので、あなたが扱っている商品やサービスにピッタリではないかもしれません。
ただ、契約欲しさに余計なことまで説明して、無駄にお客さまの期待値を上げるのはやめましょう。
そんなことをしなくても、営業力をアップさせれば売れますから。