以前に当ブログでイソップ童話の「三人のレンガ積み職人」の話を取り上げたらフェイスブックのいいねが400以上クリックされて好評でした。
目標や目的を持っているのといないのとでは、仕事のやりがいや意味が大きく変わるということを三人のレンガ積み職人の話は分かりやすく表現した素晴らしい内容です。
しかし、この話は見方によっては大変な「落とし穴」があるんですよね…
この落とし穴にハマっている人は多いので、今日はこの件についてお話しします。
目的は押し付けられるものではない
三人のレンガ積職人の話では「嫌々レンガ積みをしている職人」「仕事に感謝を感じて働いている職人」「仕事に大きな意義を持って働いている職人」の3人が登場し、目的を持つことの大切さが語られています。
しかし、ここで盲点なのが「目的というのは自分自身で決めるものであって、自分以外の他から押し付けられるものではない」という点です。
この点に関しては、私自信が過去に疑問を感じたことがあります。
具体的な例としてあげてみますね。
目的を押し付ける営業会社
若い頃に勤めていた営業会社の話ですが、とにかく目的を押し付ける営業会社がありました。
掲げている目的だけは崇高でご立派なのですが、フルコミッションで365日ほとんど休みなく朝から晩まで働かされる超ブラックな職場だったというのが現実です。
新規開拓の訪販の会社の営業マンは、ただでさえお客さまから「断りの嵐」を食らうのでメンタルが崩壊してしまう上に、これ以上ないような劣悪な労働環境なわけです。そこで、その会社では崇高な目的を掲げることで営業戦士として戦い続ける大義名分を与えて洗脳していました。
フルコミなので売れなければ収入はゼロ。
中にはサラ金でキャッシングしている営業マンもいて、消費者金融の会社から「〇〇さんいますか?」って電話がかかってくるなんて日常茶飯事でしたからね…
幸い私は素直でないというか、疑い深い性格ですので「綺麗ごとばっかり並べてるけど、ドがつく営業会社なだけじゃん」って思っていましたし、「金を稼ぐ!営業力を磨く!!それ以外にこの会社で働く意義なんてあるのかよ!?」と斜に構えていたので、目的や大義名分なんて知ったことではありませんでしたけどね(笑
親や社会が人生の目的を押し付ける
目的を押し付けてくるのはブラックな営業会社だけではありません。
あなたの身近にいる親や生活している社会も目的を押し付けてくるので注意が必要です。
例えば、「大学まで進学し、大企業や公務員などの安定した職につき、30才までには結婚して子供をもうけ、マイホームを購入してetc」のような人生を送らなければならないって誰が決めたのでしょうか!?
高度成長期や景気のいいバブル期に働いていた親世代は、上記のような人生をおくって老後はゆっくりと余生を過ごすのが人生の目的だったのかもしれませんが、私達現役世代は将来もらえるか判らない年金を当てにした人生設計は出来ません。
また、保育士や介護士などは「人様に貢献する素晴らしい仕事だ!」という大義名分のもと、過酷な労働環境な上に低賃金で働かざるを得ない状況がありますよね。
経営者はそこら辺を巧みに利用してベンツを乗り回していたりするわけです。
人生の目的は自分で決めよう
三人のレンガ積職人の話に登場するレンガ職人のひとりがこんなことを言っています。
「歴史に残る偉大な大聖堂をつくっているんだ。」
確かに素晴らしい言葉です。しかし、このレンガ職人の言葉が雇い主から押し付けられた借り物の言葉で、タダ働き同然でこき使われていたとしたらどうでしょう。
「うわ!完全に洗脳されてるじゃん…」って思いませんか?
先ほどの保育や介護に話は戻りますが、「人様に貢献すること」が自分が決めた目的ならいいですが、会社から押し付けられたのであれば「労働力の搾取」にあっていると言わざるを得ません。
そんなことにならないように人生の目的は自分自身で決めましょう。
まとめ
イソップ童話「三人のレンガ積み職人」の話に潜む落とし穴についてお送りしました。
他人に決められた目的に流されたり利用されるのは「人生の無駄使い」です。
長いようで短いのが人生ですから、自分で設定したゴールに向けて歩みを勧めましょう!