この訪問販売物語は、私の過去約20年の営業人生で経験した現場のリアルを振り返って書き綴っています。
今回のテーマは「訪販には必要なかったルートセールスのスキル」です。
ルートセールス独自の難しさ
やはり、やってみないとわからないものです。何でもそうですが、実際にやってみると外からは見えなかったものが見えてきます。
ちなみに、私がお土産屋のルートセールスをはじめて気がついたことは、新規開拓のように目に見えた成果が出にくいという事です。
基本的に、業者に振り分けられっているスペースは決まっていますので、売れない限りは商品を納品させてはくれません。
更に、毎日同じペースで商品が売れてくれればいいのですが、曜日や季節によって売れ行きが全然違います。
やっぱり、土日祝日や連休、また、春休み、GW、夏休み、冬休みなどのいわゆる長期休みの時に集中して物が売れて行きます。
「そっか、基本的に待ちだから、売り上げをあげるためには、売れ筋商品を揃える事と、売り逃しを極力しない事だな」
こんな事に気がつくのに時間はかかりませんでした。
ところが、私は今まで飛び込みで新規開拓をする訪販の仕事の経験しかありません。
売れ筋商品を見極める
売り逃しをしない(土日祝日や連休、長期休みの売れ方を予測する)
このスキルは全くないのです。
「全くわからん。どうしたものか?」
悩みに悩んだ挙句、私は2つの事を決めました。
ひとつは、「自分の仕事を出来るだけ早く終わらせて、出来るだけ先輩社員の手伝いをする」ということ。
幸いにも、私の担当しているエリアの近くには、この会社で業績のいい先輩社員がいましたので、その先輩が担当しているお店の品揃えを盗むことが出来ます。
そして、ふたつ目は、絶対に欠品を起こさないということです。
とても面倒くさいし、無駄な作業も増えますが、毎日毎日、営業車の中の在庫を入れ替えて調整しました。
「このくらいはしょうがないか・・・」という妥協は一切せず、100%売り逃しをしないように心がけました。
「夏休みがくる前に仕事に慣れておかないと、とんでもないことになる」と聞いていましたので、4月入社の私は必死に働き続けました。
すると、入社してどのくらい経った時だったでしょうか、いろいろな変化が起きはじめたのです。
この続きは次回にお送りしますね!