人の不幸は蜜の味という言葉がありますよね。
ただ、そもそも何で他人の不幸に対してメシウマと思う人がいるのでしょうか。
「ざまあみろ!」とまでは思ったことが無い人でも、「心がざわざした」ことは1度くらいはあるはずです。
ここら辺をちょっと分析してみましょう。
人の不幸は蜜の味とは
人の不幸は蜜の味とは、他人の不幸を喜ぶ最低の行為のことです。
しかし、長い人生において全く無縁の人はいないのではないでしょうか。
独立行政法人放射線医学総合研究所と東京医科歯科大学、日本医科大学、慶應義塾大学が共同で行った実験で、他人の不幸を喜ぶ感情の脳内のメカニズムは既に明らかになっていますからね。
ですから、「人の不幸は蜜の味」と感じてしまうのは人間の本能であって、多かれ少なかれ誰でも持っている感情ということになります。
例えば、芸能人や有名人・著名人の不倫を暴く週刊誌に対して「ちょっと、やり過ぎでしょ…」と思う反面、ついつい購読してしまう人は多いですよね。(週間文春は過去最高の売上のようです)
身近なところで言えば、仕事帰りに気に入らない上司・同僚の悪口や噂話で盛り上がるサラリーマンが夜の街にはうじゃうじゃいるじゃないですか。
「他人の批判や悪口を言っても何のためにもなりませんよ」と言われていますが、簡単なことではありません。
人の不幸は蜜の味がビジネスシーンで起こりやすい理由
さて、ここからは更に具体的に考えてみましょう。
まず、質問があります。
あなたはスペインリーグのバルセロナFCに所蔵しているサッカーのメッシ選手が脱税問題で法廷に呼ばれた際に「ざまあみろ!」って思いましたか?
思った人が一人もいないとは言いませんが、ほとんどの人は「おいおい、メッシのプレーが観れなくなるのかな…」と不安になっただけだと思います。(または、サッカーに興味が無い人は何とも感じなかったのではないでしょうか。)
でも、これって不思議じゃありませんか?
だって、メッシ選手は全世界のアスリートの収入ベスト10に入り財団を作ってしまうほど稼いでいますからね。
ここから分かるのは、人の不幸は蜜の味は「自分が嫌いな人」「自分と同じような環境下にいる人」「自分が頑張れば手が届きそうなレベルの人」に対して発動しやすい感情だということです。
そういう点では、ビジネスシーンというのは人の不幸は蜜の味が起こりやすい条件が揃っていますよね。利害関係のない学生時代のような人間関係とは違って、同期の出世が早ければ自分の椅子は無くなってしまいますので。
人の不幸は蜜の味を感じてしまう人へのアドバイス
「そんなの分かっているけど、湧き上がる感情はどうしようも無いじゃないですか?」
その通り!
どうしようもありませんので、100%否定するつもりはありません(笑
ただ、そういう感情は建設的ではありませんし自分自身の心も消耗してしまいますので、自分の為にも改善した方がいいと思います。
さて、人の不幸がメシウマと感じるのは、対象者に対して嫌悪感や嫉妬の感情を持っているのが原因ですので、それを出来るだけ無くす必要があります。
そのためには、以下の2点のような考え方をしましょう!
- 長期的な視点で考える
- 人は誰しも色々な事情を抱えている
この2点に関して、時間をかけて深く考えてみてください。
例えば、出世街道まっしぐらの同僚が自分より先に役員に昇格したとしましょう。
悔しくないといえば嘘になると思いますが、ここで悔しがることに実は意味はありません。
何故なら、役員になったタイミングによっては、実績を出せずにすぐに失脚してしまうかもしれないからです。
また、他人はいちいち説明しませんが、本当に多くの事情を抱えて生きています。
仕事はいたって順調でも、夫婦や親子関係が冷えきっているかもしれませんし、年老いた両親の介護で金銭的にも精神的にも消耗しきっているかもしれません。
本当のことを知ったら、とてもじゃないですがメシウマとは思えない状況かもしれないと考えたことはありますか?
正直に言えば、私もこのように他人に対して考えられるようになるのに時間がかかりました。
若い頃は他人を蹴落としてものし上がろうという価値観しか無かったですからね。
ただ、努力次第で何とかなります!
まとめ
ビジネスの人間関係を良好に保ちたいのであれば、常に矢は自分に向けておくべきです。
もちろん、運やタイミングに恵まれないことが無いとは言いませんが、大抵の場合は一所懸命頑張って結果を出している人間は誰かが引っ張り上げてくれるものです。
他人がどうのこうのとつまらないことを考える時間があったら、自分の成長に目を向けましょう!