
今回は営業マンなら知っておきたいアメリカの行動経済学者・ダニエル・カーネマンのピークエンドの法則
をご紹介します。
この法則によると、物事の印象はピーク時と最後で決まるようです!
どういうことか解説しますね!
ピークエンドの法則とは
まずは以下の引用を見てください。
ピーク・エンドの法則(ピーク・エンドのほうそく、英語:peak–end rule)とは、われわれは自分自身の過去の経験を、ほとんど完全にそのピーク(絶頂)時にどうだったか(嬉しかったか悲しかったか)ならびにそれがどう終わったかだけで判定する、という法則である。
ちょっと、よくわからないかもしれないので、もうひとつ引用をどうぞ!
1.死ぬほど冷たい水に60秒間手を浸す。
2.死ぬほど冷たい水に90秒間手を浸す。ただし、最後の30秒間は水は依然として冷たいものの徐々に温度が上昇する。
どちらかを選べと言われたら、冷たい水に60秒間手を浸す時間は同じなので、誰でも苦痛が短時間で済む1のほうを選択すると思います。理屈から言っても当然なことですね。しかし、実際に学生を使い1と2の両方を経験してもらった後に、どちらならもう一度経験してもよいかを尋ねたところ、驚くべきことに80%以上の人が苦痛の時間が長い、90秒間手を浸すのほうを選んだのです。
出典:ピーク・エンドの法則
ピーク時に関しては簡単に理解できますが、問題は最後です。
2つ目の引用内の興味深い実験結果を読めば最後の重要性も判ると思います。
営業マンはピークエンドの法則をどう捉えるべきか
さて、ここからが本題ですが、ピークエンドの法則を営業マンはどのように捉えればいいのでしょうか。
例えば、デートであればピークとして何らかのサプライズを用意し、印象的な去り際にすれば「また、会いたいな!」と相手も思ってもらえます。
しかし、営業マンはお客さまと、また会うのが目的ではありません。
そこで、ピークエンドの法則をどう捉えて活かすかについて、私の見解を述べますね!
まず、簡単なピークの方から片づけてしまいます。
あなたが営業マンとして売れるようになりたいのであれば、商談にメリハリをつけなければなりません。
谷も山も無い商談を聞かされても、お客さまの感情を揺さぶることは出来ませんからね。
ですから、営業マンは意図的に「ここが山場だ!」というピークを作ってください。
(商材やサービスによって違いますので、売れている営業マンに聞くといいですよ)
問題なのは、最後(エンド)です。
去り際が上手な営業マンって本当に多いですからね。
考えてみてください!
アプローチのときはニッコニコで話していた営業マンが、商談の最後になるにつれて人が変わったようにクロージングをかけてくる、契約をした途端に逃げるように去っていった…
こんな感じだから「ハガキでも出そうかな…」って、クーリングオフになっちゃうんですよ。
ですから、私は契約が終わったら机の上をキレイに片づけてから世間話をしてクールダウンします。
契約したお客さまは、少なからず営業マンに心を開いていますから、アプローチのときとは違った本音で話が出来るんですよね。
そうやって、去り際の印象が良くなるようにコントロールしてるんです!
まとめ
これは商談だけではありません。
恋愛の例えを出しましたが、ピークエンドの法則はいろいろな応用が効きます。
是非、あなたの人生に役立ててください!