行き先が足りないと、ついつい担当者と商談をしていませんか?
しかし、担当者の営業は社長相手の営業よりも数倍難易度が高いんですよね。
今日はその理由を事例をもとに解説します!
法人営業で担当者商談が契約にならない理由

「担当者商談は出来るだけ打たない」
上場企業などの例外は別ですが、私は原則このルールを守るようにしています。
一番の理由は、担当者は決裁権が無いので商談が保留になる確率が極めて高い事と、その保留が契約になる確率も低くなるからです。
それでも、担当者商談を打つというなら止めはしません。
でも、決まりませんよ。
では、理由を具体的にお話しますね。
決裁権が無い
一部の単価の安いサービスや商材(求人広告やクーポン等)を除いては、必ず上司の決済が必要ですので、どんなに担当者が気に入っても契約になることはありません。特にコンサル系のサービスの場合、担当者が決済を取ろうとしても「まずは自分でやってみたらどうだ」と社長や役員に言われてしまうと、簡単に否決になってしまいます。
過去に私が経験した事例では、一度担当者商談で否決になった会社の社長から問い合わせがきて再度商談したら即決出来たということがありました。
担当者商談はそんなものです。
担当者には経営者意識がない
全ての担当者がそうとは言いませんが、法人営業で数百人の社長やオーナーとお会いした経験からいえることは「担当者の経営者意識は低い」ということです。東進ハイスクールの林先生が「今でしょ!」って言っていますが、企業の担当者に何度言ってやりたいと思ったことか・・・
私が経験して最もショッキングだったのは、とある飲食チェーン(その企業のイメージダウンになるので名前は言えませんが)の担当者商談です。
とてつもなく横柄な態度でやる気ないオーラ全開なだけでなく、私にハッキリとこう言ったんです。
「そんなに急がなくても大丈夫でしょう?もうちょっと居てくださいよ。あなたのような営業マンと話していると堂々とサボれるのでありがたいんだよね」
「はぁ!?(怒)」と思った私は、その言葉を聞いた瞬間に速攻で帰りました(笑
ちなみに、その企業は競争の厳しい外食チェーンで負け組になっています。
担当者は余計な仕事はごめんだ
あなたがどんなにいい提案をしても、稟議にすらかかっていないとしたらどうですか?「あれだけ反応が良かったからそんなはずはない」と思っているとしたら、あなたはどんでもないお人好し法人営業マンです。
というのは、社員には「通常業務」というものがあります。
稟議を通そうと思ったら、その通常業務に余計な仕事が増えるわけです。
「ただでさえ安月給で忙しく働いているのにやったられないよ」
そんな感じで、あなたの提案は後回し後回しになってしまうのです。
「自分に与えられた仕事だけをこなし、出来るだけ余計なことはしたくない」
こんな担当者相手に商談しても意味がありません。
担当者の保身
これは、ちょっと頭のいい担当者の場合にあるケースです。例えば、経費削減のコンサル会社が入ったことによって劇的に経費の削減が実現できたとしたらどうでしょうか?
「今まで、うちの担当者は何をしていたんだ(怒」と社長の逆鱗に触れるかもしれません。
過去にこんなことがありました。
某大手小売店に経費削減の提案をした時の事です。
この会社は酷いくらいのずさんな管理体制でザルのように無駄な経費を垂れ流していました。
契約が成立してコンサルに入れば、億単位の経費削減は確実な状況です。
しかし、担当者が全くと言っていいほど動かないんです。
まるで壁になっているかのように。
拉致があかないので、私は150kmのストレートを投げ込みました。
「これだけのメリットがあるのに導入しない理由はないと思いますが!」
すると、担当者の方はこういいました。
「正直言って、あなたの言う通り導入すれば億単位の経費削減になると思う。しかし、もしその時は私の首が飛んでしまういます。私には小さい子供が2人いて、今職を失うわけにはいかないんです。解って頂けませんでしょうか…」
私は、やりきれない気持ちになりましたが、この方の人生や家庭を無茶苦茶にしたくないという気持ちから諦めた事があります。
まとめ
まだまだありますが、今回はこの辺にしておきます。あなたは、これでも担当者デモばかりうち続けますか?
担当者デモを減らして社長デモを増やすだけで、あなたの法人営業マンとしての業績は確実にアップしますよ!
因みに、それでもどうしても担当者デモを打たなければならない場合もありますので、担当者デモの成約率をあげる方法についても後日お話ししますね。
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