この訪問販売物語は、営業マンのみなさんの参考になればと、私の過去20年間の営業人生(BtoCのとき)を出来るだけリアルに振り返った物語です。
さて、入社以来1回として数字で勝つことが出来なかった課長に勝つチャンスがやってきました!
課長への恩返しのためにも、数字で上回ってやっつけたいと気合十分!
その結果どうなったかは読んでみてください。
月初3日間で超ロケットスタート!
この会社に入社して間もなく全国レベルの営業マンである課長に噛みついて「じゃあ、好きにしろ!」と言われ、団地しかない多摩市や遠方なので誰も手を付けていない山梨県で実績を出し、やっと近場に担当地域をもらうことができました。
やはり、近場に担当地域をもらうと、計画的に数字を出すことができるようになり、その日勝負の連続という感じではなくなってきました。
そこで、以前からひそかに狙っていた「課長に一矢報いる」という計画を実行します。
月末の5日間の数字を翌月に回して、超ロケットスタートを切ったのです!
さすがの課長も不安そうな顔
そのくらいのロケットスタートかと言えば、全国の営業マンランキングで1位になるほどの圧倒的な数字でした。もちろん、前月分の数字を翌月に回したことも影響していましたが、それ以上に月初の新規営業が順調だったのです。
「おいおい、もうそんな数字かよ~…」
朝礼が終わった後に、課長が不安そうな顔をして営業成績のグラフを眺めていました。
「これはイケる!」
誤解して欲しくないのですが、入社当初こそ課長とは気まずかったですが、この頃は一緒にスノボーに出かけるほど仲良くなっていました。
ですから、恨みのような感情はありません。
「お世話になった恩返しの気持ちは、課長の数字を上回ることで表そう」と意気込んでいたのです。
本当の実力者は自力が違う
正直、今月課長に勝てればいいと思っていたので、来月以降のことなんて関係ありません。
この月ばかりは計画性もそっちのけで、数字を出し続けました。
しかし、月半ばに差し掛かった頃に、急に減速し始めたのです(汗
今までは、トップに君臨する課長を追いかける立場だったのが、今月は自分が終われる立場です。
同じような数字で競うのも大変ですが、トップにいてジワジワと距離を詰められるものきついものですね。
結局、私は残り5日の時点で課長に追いつかれ、月末には見事に逆転されてしまったのです。
「長年トップセールスを張ってきた実力者は自力が違う」と痛感させられました…
営業で大切なのは安定した実力
先日、世界卓球の女子団体戦を観ました。
石川佳純選手は、2ゲームを先取して「これ、勝てるでしょ!」と思いましたが、自力に勝る中国選手に逆転負けしてしまいました。
ちなみに、中国女子は団体戦でただの1度もゲームを落とすことのない完全優勝。
自力のある本当の実力をまざまざと見せつけられた気分になったものです。
営業の世界もそうですよ。
たまたま1ヶ月間だけトップを取ることは誰にでもできます。
ただ、継続的に安定した高いレベルの数字を出し続けるのが真の実力者だと認識しましょう。