「お金がないお客さまだったので売れませんでした…」

商談が否決になった理由を聞くと、お金を理由にあげる営業マンがいます。

確かに、本当にお金がなければ売ることはできません。

ただ、20年以上の営業の現場で、何万人というお客さまと対面した経験のある私に言わせれば、「本当に欲しければ、お客さまはお金なんて何とでもする」というのが真実です。

「金ネガ」は、営業マンが商談を決めきれない代表的な原因のひとつですので、今日は「金ネガなんて無いんだよ」というお話をします!

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お金がないのではなく、欲しくないのだ

お金がない

「お金がないんです」「支払いが出来ません…」というお客さまの深層心理を探っていくと、最終的に行き着くのは「営業マンから勧められている商品が欲しくない」という本音です。

しかし、営業マンには「私が一所懸命に説明しているんだから!」という気持ちがどこかにありますので、「欲しがらせることが出来なかった」と素直に認めることが出来ません。

そして、「お金がない」という一見どうしようもない理由を否決の原因にするわけです。

欲しければお金は工面する

「金ないって言われて、それ以上どうしろってんだよ!?」と思う営業マンがいると思いますので、お客さまは「欲しい」思ったら、お金は何としても工面するという根拠をいくつか挙げてみます。

ZOZOTOWNのツケ払い

若者に人気の洋服の通販サイトを運営しているZOZOTOWNは知っていると思いますが、その支払い方法に「ツケ払い」という制度があるのはご存知ですか?

ツケ払とは、商品購入後「最長2か月後」まで支払いを遅らせることができる制度のことです。

しかも、クレジットカードを持っていなくても購入できてしまうので、滞納する若者が後を絶たず、社会問題にもなっているほどです。

さて、このツケ払い制度の是非は置いておくとして、注目したいのは「お金もないのにツケで洋服を買ってしまう」というところ。

最近のスマホ世代の若者は「車離れ」「酒離れ」など、とにかく消費しないと言われています。しかし、ほとんどの若者にある「おしゃれしたい!(洋服が欲しい」」という強いウォンツがツケで洋服を買ってしまうという行動を起こさせるわけですね。

このように、「どうしても欲しい」と思ったら、お金云々ではなくなってしまうのが人間の心理です。

本当にお金がなくても欲しければ買う

では、本当に日々の生活でいっぱいいっぱいの人は、欲しければかうのでしょうか。
結論から言いますが、答えは「買う」になります。

私が現場で経験した例をお話しします。

これ以上買い物をする余裕がないお客さまのケース

湘南地域のプロバンス風のおしゃれな戸建てに訪問して奥さんと商談していたときのことでした。

勧めていた教材をとても気に入ってくれていたのですが、料金説明辺りから奥さんの顔色が変わってきて、クロージングの時には死んだ魚のような目になってしまったんです。

新築の戸建てでしたし、部屋の中の家具などからも生活レベルはわかりますので、「あれ?金ネガ!?」と意外でした。

よくよく話を聞いてみると、お金がないというよりは、家や車のローン、2人の子供の習い事などで収入のほとんどが右から左に出て行ってしまうので、100万円超の教材を買うお金がないというのです。(使い過ぎでお金がないパターン)

でも、「お金に余裕があったら、子供のために教材を買ってあげたい」という雰囲気なんですよね。

そこで、私が提案したのは、金利の低いところからの借り換えです。

家は新築でしたし車も左ハンドルだったので、ローンの借り換えでかなりのお金が捻出できると思ったからです。

そんな状況ですから即決はできませんでしたが、その後、その奥さんから電話がかかってきて契約になりました。

収入が少なくてお金がないお客さまのケース

これも教材販売の営業マン時代のことです。

横浜のとある区のアポをもらって行ってみたら、今にも崩れ落ちそうな○○荘というアパートだったんです。

私は、こういうアパートでも「倹約生活をしていてお金を持っている人がいる」ことを過去の経験から知っていますので「あちゃ~」とは思いませんでしたが、訪ねてみたら本当にお金がない家庭でした。

部屋の中の様子や、奥さんや子供が身に着けているものなどを見る限りお金に余裕があるとは思えません。案の定、クロージングをかけたら「お金がないんです…」と言ってきました。

「どこかに無駄使いがあるはずだ!」と、奥さんと私は支出ひとつひとつを徹底的に見直してみましたが、本当に余裕がありません。

「さすがに無理か…」と諦めかけていたら、年配の女性が訪ねてきたんです。
そうです、奥さんのお母さんです。

「こんな夕食時に、いったい何なんですか?」と怪訝な表情で私に視線を向けているお母さんに対して、私は事情を説明し、再度1から商談しました。

すると、「私が払ってあげるわよ!」と即決になったんです。

このとき思いました。
「本当にお金がない家庭でも、ものを売る方法はあるんだな…」と。

まとめ

興味がないお客さんに対して「お金を何とかしましょうよ!」と居座って粘ってはいけません。

でも、「お金さえなんとかなれば…(欲しい)」というお客さまが目の前にいるのに簡単に諦めるのは、わざわざ商談してお客さんの貴重な時間を奪うだけって、考えたことはありますか?

「他人の懐事情に踏み込むなんて…」と思いましたか?

あなたが好かれていなかったり、自分のマージンのためだけに必死になっていれば感じが悪いですが、お客さまのことを考えて親身になって考えてあげれば、嫌われることはありません。


最後に質問します。
これでも「金ネガで売れませんでした」と言えますか?