「競合他社への転職禁止」「同業起業の禁止」は有効!?競業避止義務は有効は有効か?

勤めている会社を退職する際に「ちょっとこれにサインして!」と競業避止義務の文言がある書面を渡されることがあります。

「競合他社への転職禁止」「同業起業の禁止」など、企業が自社ノウハウやライバル会社への人材の流出、または、ライバル会社の乱立を防ぎたいために「競業避止義務」への同意を求めてくることがありますが、簡単に同意しないようにしてください。

何故なら、同意してしまうと転職活動などに大きな制限が出来てしまうからです。


スポンサードリンク




競業避止義務とは

競合他社
ウィキペディアには、競業避止義務について以下のように書かれています。

競業避止義務(きょうぎょうひしぎむ)とは、一定の者が、自己または第三者のために、その地位を私的に利用して、営業者の営業と競争的な性質の取引をしてはならない義務である

出典:競業避止義務 – Wikipedia


もう少し判りやすく説明します。
競業避止義務には以下の2つのパターンがあるんですね。

  1. 在職中の従業員などに対して、組織の不利益になるような競合行為(兼業)などを禁止する
  2. 従業員の退職時に「競合他社への転職禁止」「同業起業の禁止」を義務付けること

1の在職中の従業員などに対して競業避止を義務とするのは問題ありません。従業員は在職中の企業の内部情報を知っており、その中には機密事項も含まれていることが多いので、競合行為を制限するのは当然です。

問題なのは2のケース。
そこで、ここから先は「競業避止義務の2のケース」について掘り下げていきます。

競業避止義務契約の有効性

「日本国憲法で職業選択の自由が与えられているから競業避止義務なんて知ったこっちゃないわ~」

ここまで豪快に考えている方は少ないと思いますが、「そもそも競業避止義務契約って有効性なの?」という疑問を持つ方は多いと思います。

では、本当のところはどうなんでしょうか?
結論から言えば、競業避止義務は制限的に解されています。

詳しくは、以下の経済産業省の「参考資料5 競業避止義務契約の有効性について」のPDFファイルをダウンロードして読んでみてください。

【ダウンロードリンク】参考資料5 競業避止義務契約の有効性について(PDF形式:664KB)PDFファイル

競業避止義務の有効性について判りやすくまとまっているだけでなく、数多くの判例ものっていますので非常に参考になります。

以下に、上記PDFファイルの最下部にまとまっている要点を引用しておきます。

競業避止義務契約締結に際して最初に考慮すべきポイント:
 企業側に営業秘密等の守るべき利益が存在する。
 上記守るべき利益に関係していた業務を行っていた従業員等特定の者が対象。
競業避止義務契約の有効性が認められる可能性が高い規定のポイント:
 競業避止義務期間が 1 年以内となっている。
 禁止行為の範囲につき、業務内容や職種等によって限定を行っている。
 代償措置(高額な賃金など「みなし代償措置」といえるものを含む)が設定されてい
る。
有効性が認められない可能性が高い規定のポイント:
 業務内容等から競業避止義務が不要である従業員と契約している。
 職業選択の自由を阻害するような広汎な地理的制限をかけている。
 競業避止義務期間が 2 年超となっている。
 禁止行為の範囲が、一般的・抽象的な文言となっている。
 代償措置が設定されていない。
労働法との関係におけるポイント:
 就業規則に規定する場合については、個別契約による場合がある旨を規定しておく。
 当該就業規則について、入社時の「就業規則を遵守します」等といった誓約書を通じ
て従業員の包括同意を得るとともに、十分な周知を行う。

出典:参考資料5 競業避止義務契約の有効性について(PDF形式:664KB)PDFファイル


退職時に会社から競業避止義務契約締結を打診されたときには、上記引用内の「競業避止義務契約の有効性が認められる可能性が高い規定のポイント」と「有効性が認められない可能性が高い規定のポイント」を参考にして、競業避止義務契約締結の内容の有効性が妥当なものかどうかを判断するようにしてください。

最後に

第二新卒などの若い世代は一からの出直しのような転職も可能ですが、年齢が上がるとともに過去の経験を問われるようになってきます。

ですから、競合他社や関連業種の会社が転職先としては有望なのですが、競業避止義務契約を締結してしまうと大きな足かせ
になってしまう可能性があります。

妥当な内容であるならしょうがありませんが、行き過ぎた競業避止義務の場合は会社側としっかりと話し合いを持つことをおすすめします。

ちなみに、私も過去に競業避止義務契約を締結させられた経験があります。
その期間はなんと5年!

有効性が認められない可能性が高い規定のポイント「競業避止義務期間が 2 年超となっている。」を大幅に超える制限をさせられました…

今考えると、無茶苦茶な契約でしたね。


スポンサードリンク
スポンサードリンク



LINEで送る
Pocket


コメントを残す

note 始めました

営業の疑問・質問・悩みの相談が無料です
サブコンテンツ

このページの先頭へ